最近の中古アパートは後から太陽光を載っけることも多いようです。中古アパートのオーナーさんからすれば(少しでも売上を高めたい)と思ってやっておられるのだと思いますが、これって売却するときにはどうなのでしょうか?

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私が所有しているアパート・マンションには、太陽光を載っけている物件は一つもありません。うちは築15年から30年ほどの中古物件が中心ですのでFIT制度が出来る前の新築だから・・・というのが恐らくその主因なのですが、私がいわゆる「後載せ」の中古物件を極力避けているから・・・というのも一因なんです。

そりゃあ太陽光発電の売電収入が加算されるのは大きなメリットだとは思いますよ。野立てと違って草刈りをする必要もありませんし(苦笑)

しかしその反面、いい加減な業者が施工していたら雨漏りのリスクがつきまとうということと、FITの名義変更が面倒くさいという印象が拭えないんですよね。ですから、太陽光が載っている物件を全く購入対象から除外しているわけではありませんが、築年数も同じで利回りも同じ2つのアパートが売りに出されていたとしたら載っていない方を選ぶと言えばわかりやすいでしょうか。

売却時に「太陽光が載っているから・・」と積極的に選んでくれる方もいらっしゃる反面、私のように積極的には選ばない大家さんもいるという意味では、売却対象者のマーケットが少し狭まってしまうという観点を持っておかれた方が良いかなと思います。

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あと見逃せないのは金融機関の担保評価です。「後載せ」アパートを売りに出す場合、購入検討者の融資が付きづらくなるようなんです。

古くからの読者さんからコメントをいただいたのですが、

「アパマンの太陽光は当時の銀行担当者から売却する物件には載せないほうが良いと言われ売却対象外の物件に限定しました。」

ということなんです。その理由を要約すると、

・太陽光を「後載せ」するにはお金がかかるので、その分アパートの売価設定が高くなる
・でも金融機関は太陽光設備を担保とはみなさないので、(売価と比較して)担保評価が出にくい
・すると購入検討者の融資が出にくくなるので売却対象の物件には載せないほうがよい


というお話しだったようです。なかなかデキる担当さんで羨ましいです。その読者さんは、ある程度の所有ののちに売る物件と売らない物件にわけ、後者だけに太陽光を「後載せ」されたそうです。(空室が生じたときに売電売上が役にたっているそうです(^^ ))

これから太陽光を「後載せ」しようと思っておられる方はこういう視点も持っていたほうがいいかもしれませんね♫