物件を購入するとき、金融機関に必ず聞かれるのが「資金計画」です。
自己資金をいくら投入するつもりなのか?・・・融資はどれぐらい欲しがっているのか?を端的にお伝えするのがこの「資金計画」ですので、毎回必ず作成します。

組み立てのパターンは当社の場合何パターンかあるのですが、定型業務といえば定型業務ですのでExcelで簡単なシミュレーターを作って、毎回これを利用しています。今年買い付けを提出して売買が不成立になった事案の資金計画がこちら↓です。(当社が入れた指値がキツすぎてとても受け入れられないと言われたケースです💦 )

資金計画

案件毎に変数になるのが赤枠で囲った部分です。

■仲介手数料

最も計算が簡単なので自動計算するようにしています。
(「物件本体価格」欄×3%+6万円)×1.1で計算しています。

■司法書士報酬

お付き合いのある司法書士さんのフィーを、ざっくりと、少し多めに入力するようにしていますので自動計算ではありませんw

■印紙税

物件本体価格から機械的に導き出されますが、Excelの関数がよくわからないので毎回タックスアンサーの印紙税額表を参照して手入力していますw

■固都税日割り

固定資産税課税明細書に記載のある税額を365日で割り、決済予定日以降の日数を掛ける計算をしています。私はいつも1月1日起算で計算するようにしています。

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残るは登記の際にかかる「登録免許税」と、約半年後にやってきて重税感のある「不動産取得税」です。これら2つは計算のベースが、「固定資産税評価額×税率」となっていますので別表で計算します。別表の具体例はこちら↓

税額の計算

登録免許税と不動産取得税はそれぞれ、土地と建物の税率が異なっていますので税率がバラバラになっています。このシミュレーターを作ったのがずいぶん前なのでうろおぼえなのですが、たしか本則税率の項目と軽減税率の項目があったように記憶しています。

売主側からいただいた固定資産税課税明細書などに記載のある固定資産税評価額を左側に入力すると、右側の税額が自動計算されるようになっています。こうして得られた税額を、最初にご紹介した資金計画の表にリンクで代入するようにしています。
(※計算した税額は100円単位で丸めるようにround関数を使っています)

こういうツールを予め作っておくと組み立てを作るのに10分ほどしかかかりませんから、ずいぶん楽ですね~。

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余談ですが、金利や融資年数の希望についてもここのところ幅を持ってご提示するようにしています。当社の場合は、

・再生系の物件の場合:返済比率40%以下
・優良物件の場合  :返済比率50%以下


という経営目標を定めていますので、この返済比率を満たす金利と融資年数の組み合わせを導き出す「返済比率マトリックス」というツールをExcelで作っていますので、それを利用しています。「返済比率マトリックス」については以前健美家さんで記事にしましたので、詳しくはそちらをご参照ください。

このツールに融資希望額を入力すると、返済比率目標を満たす融資条件のセルが青で表示されます。金利は便宜的に0.2%刻みです。
マトリックス

初めてお取引する金融機関の場合は先方の基準金利などがよくわからないので、これを提示して、

「青いセルの範囲内で融資条件を出していただけると折り合えますよ~(^^ )」

とお伝えします。幅があるのでどこかでひっかかるんじゃないかと思っています(苦笑)